2007年6月22日

本格焼酎の値上げ

リンク: 芋焼酎 1.8リットル100円上げ 来月以降 かす廃棄費上昇.

このBLOGを以前からこのBLOGをご覧頂いている皆様にとってはまたかと思われるかもしれませんが、何度も取り上げているかす処理に関する話題です。この記事では大手がメインですが、中小の蔵でも価格を上げるケースが増えています。非常に誤解が多いのですが、全部のかすが海洋に投棄されていたわけではありません。近隣の農家にかすを無償で譲渡して喜ばれていたケースもあります。むしろ中小蔵ではそちらの方がメインでした。しかし、海洋投棄が禁止されるとともに畑に撒くのもそのままではだめ(土壌への投棄という扱いになってしまう)となってしまったのが大きな原因なのです。この辺の事情に関しては以前の記事、「焼酎かす処理のあれこれ」(2005年1月19日)と「小規模蔵の焼酎かす処理に特例を」(2006年8月24日)をご覧頂ければ幸いです。

ただ、今回、多くの蔵が値上げしているのは必ずしもかす処理だけではありません。本格焼酎や泡盛は蒸留という工程が必要になりますが、蒸留はボイラーを用いて行うことが多く、燃料代はかなりの金額となります。原油価格は、一時期に比べて下がったとはいえ、引き続き高水準で推移しています。当然燃料価格も上がっており、今までは企業努力で何とか吸収してきたものもこの水準が長く続いていることで値上げも考えなければならないという状況になっているのも事実です。

呑兵衛として値上げは反対したいところではあるのですが、このような事情を見ていくとしかたないのかもしれないと思っていたりもします。皆様も是非ご理解頂ければ嬉しく思います。

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2007年6月19日

鹿児島県の酒造組合が統合へ

リンク: 鹿県内の酒造組合が10月一本化

鹿児島県内の酒造組合は各地域毎に分割されています。そのため、鹿児島県全体の酒造組合はなく、鹿児島県酒造組合連合会という酒造組合の連合体が存在しています。それらの個別酒造組合を統合して連合会を解体した上で、改めて「鹿児島県酒造組合」とするというニュースです。「薩摩」がTRIPS協定の産地保護対象となったことが今回の統合につながったのでしょう。いままでも連合会としてのイベントをすることが多かったのですが、これからは、より細やかな対応が鹿児島県全体で取れるようになると期待しています。

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2007年6月14日

台湾で無断登録された「泡盛」が取り消し裁定

リンク: 「泡盛」商標取り消し 台湾政府が裁決 琉球新報.

少し前の話題ですが、情報を入手しましたので記事にします。

琉球泡盛はTRIPS協定第23条(知的所有権の貿易関連の側面に関する協定)に基づいて、地理的表示の保護がなされています。ただし、これは「琉球」という地名に対してのみで「泡盛」という単独用語に関しては保護の対象ではありません。また、泡盛と同じ製法のアルコール飲料は台湾などでも生産されています。しかし、これから世界市場で日本発のスピリッツを広めていこうという矢先に「泡盛」が全く関係のない会社によって商標登録されてしまうのはやはり問題が多いと思います。今回の裁決はラッキーだったといえるでしょう。

焼酎でも事情は同じです。確かに「球磨」「壱岐」「薩摩」は地名自体は保護されていますが、焼酎という名称は世界的にも保護の対象ではなく、誰でも商標登録することが可能です。また、TRIPS協定非締結国にはこの保護義務は適用されないという側面もあります。是非とも日本酒造組合中央会にはいち早く動いて頂いて、商標保護制度が発効している国では「本格焼酎」や「本場泡盛」「球磨焼酎」「壱岐焼酎」「薩摩焼酎」などを商標登録してほしいところです。これは日本の国酒である本格焼酎が世界中で親しまれるようにするための大事な一歩だと思います。

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2007年6月 8日

鹿児島県酒造組合連合会が薩摩焼酎の認証マークを公募

リンク: 鹿児島県酒造組合連合会「薩摩焼酎」認証マーク募集.

http://shochu.way-nifty.com/shochu/2005/12/satsuma_hakusan.html
以前、「薩摩」が国際的な地理的表示として認められたことをこのBLOGでもお伝えしましたが、「薩摩焼酎」を名乗るための条件を満たした本格焼酎に付けるための認証マークをこの度公募することになったそうです。募集期間は2007年6月30日までとなっています。もし選ばれると今後出荷される「薩摩焼酎」に自分の書いたマークが付けられるわけですからすごいことですよね。絵に憶えのある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

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2007年5月 2日

平成19年熊本国税局酒類鑑評会

鹿児島県酒造組合連合会が主催する鹿児島県本格焼酎鑑評会の結果は毎年のこのBLOGでもお伝えしておりましたが、今年からは熊本国税局が主催する酒類鑑評会に関しても結果をお伝えしていこうと考えております。

少し前の話題となりますが、今年の酒類鑑評会の結果は4月19日に発表となりました。平成19年熊本国税局酒類鑑評会で受賞製造場代表・受賞製造責任者代表となった蔵は以下の通りです。()内は所在県・受賞銘柄・主原料。

受賞された各蔵の皆様おめでとうございました。

なお、清酒も含めた入賞全銘柄に関しては熊本国税局の公式発表をご覧ください。

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2007年4月 5日

球磨焼酎のロゴマーク決まる

少し前のニュースになりますが、2007年3月21日に球磨焼酎酒造組合は球磨焼酎に関する統一ロゴを策定しました。米粒にひらがなの「く」を図案化したもので、今後は球磨焼酎各銘柄に付けるほか、ポスターなどにも活用していくそうです。見本では米粒の色は水色に塗られていたのですが、商品ラベルなどによってこの色は変化するとのこと。今回のロゴ策定に併せて球磨焼酎酒造組合の公式サイトも立ち上げるそうで、どんなサイトになるのか楽しみです。

芋焼酎ブームが去りつつあり、ブームの恩恵を必ずしも受けきれなかった面のある球磨焼酎ですが、広報活動によって、少しでも球磨焼酎のおいしさに目覚める方が増えてくれれば嬉しいのですが……。これをご覧の皆様も芋一辺倒ではなく、ぜひとも美味しい米で作られた球磨焼酎をお試し下さい。ライトな焼酎から何十年も寝かせた逸品まで様々な世界が広がっています。芋とは違った味わいに驚くことでしょう。

公式サイトの開設が確認出来ましたらまたこのBLOGでもお知らせ致します。

2007/06/06追記.球磨焼酎酒造組合の公式サイトが完成していたようです。アドレスはhttp://www.kumashochu.or.jp/になります。

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2007年2月18日

平成18年度鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式

BLOGを始めてから毎年ご紹介している鹿児島県本格焼酎鑑評会の結果ですが、今年も発表になりましたのでBLOGにてご紹介致します。平成18酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会各部門の総裁賞代表受賞の蔵は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

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2006年10月24日

いもばかりが焼酎ではありません!

リンク: [球磨焼酎苦戦 「芋」に押され販売量2年連続減 酒造組合05年度まとめ] / 熊本 / 西日本新聞.

どうしてもいもに注目が集まりがちですが、日本の国酒である本格焼酎の良さはいもばかり呑んでいても判りません。

本格焼酎が他の蒸留酒と違うのは掛け合わせる材料を変えるだけで味わいが様々に変化することといっても良いでしょう。いもにはいもの良さがあり、麦には麦の良さがあり、そして米には米の良さがあります。せっかく焼酎を呑むようになったのにいもしか呑まないなんて人生の半分以上を損しています。

普段はいもを呑んでいても目先を変えることで楽しみのバリエーションが増えることでしょう。居酒屋やバーへ行って米や麦があったらぜひ色々と呑んでみて下さい。様々な味わいがあり、いもとは違った美味さに驚くことでしょう。

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2006年9月 2日

水害罹災の小牧醸造、仕込み再開!

リンク: 豪雨被災の焼酎工場 40日ぶり仕込み再開.

小牧醸造の焼酎をぜひ!で取り上げました小牧醸造さんが仕込みを再開されたようです。今回仕込んだ焼酎は10月下旬くらいに出荷されるそうなので復興第一号を買って賞味したいと思います。皆さんも引き続き、ご支援をお願い致します!

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2006年8月24日

小規模蔵の焼酎かす処理に特例を

リンク: 鹿児島の焼酎各社、焼酎かす処理対策急ピッチ.

以前、このBLOGで焼酎かす処理のあれこれという記事を書きましたが、これの続報的な記事です。法律で義務化されてしまうため、資本の大きなところ以外は日経の記事にあるとおり、処理プラントを共同で建てています。しかし、ブームとは無縁であった蔵はいまでもどうするのか頭を抱えています。また、年間生産量が100石程度の小さな蔵も余力がなく、下手をすると"滓処理倒産"なども出かねません。近所の農家に喜ばれていたものが全く正反対の厄介者となり、多額の処理費用を負担するというのは、やはり解せないところがあります。

もちろん、こうした強制力の結果、逆に処理された焼酎かすが商品として注目されているという事情は承知しています。しかし、実際にはプラントを売る商社でもなければ誰も得のない施策なのも事実です。もちろんロンドン条約による海洋投棄の禁止は遵守しなければなりません。ただ、海洋投棄とは全く無縁であった小規模蔵まで一律でこれを強制するのはいかがなものでしょう。政策を変えるのはなかなか難しいかもしれませんが、いまからでも一定生産量以下の蔵は何らかの特恵処置を採れないか、ぜひとも関係省庁には検討をして欲しいと思います。

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2006年8月10日

2005酒造年度の鹿児島県本格焼酎生産量・出荷量まとまる

リンク: 鹿児島の芋焼酎出荷、伸び鈍化.
リンク: 焼酎出荷量最多8.9%増/鹿県産05酒造年度.

2005酒造年度(1酒造年度は7月から翌年6月までで区切ります)における鹿児島県産の焼酎に関するデータがまとまったということで日本経済新聞と南日本新聞が記事を配信しています。ところが、同じデータを使用しているにもかかわらず、見出しは全く正反対となっています。まさにデータのマジックという感じですが、実際はどうなのかをきちんと見てみたいと思います。

肝心の数値データですが、これは南日本新聞に年度の推移とともに掲載されています。これを見ると確かに出荷量は最多を記録しています。しかし、伸びがここ2年で鈍化しているのは紛れもない事実です。「ブーム」と呼ばれる現象は落ち着きを見せたといえるでしょう。その意味で南日本新聞に記載されている

同連合会は生産量減について「麦やそばが落ちたが、芋は15%以上の伸び。全体として前年並みとみるべきだ」と分析。「出荷量も過去最高で来年は15万キロリットルを超えるのではないか。芋中心に焼酎ブームは続いている」とみている。

というのは不正確といえます。それでは日本経済新聞の記載はどうでしょうか。
芋焼酎は好調だが、麦焼酎、米焼酎の不振で、全体の伸び率は同5.8ポイント下がり一ケタとなった。

これに関しては異論があります。各蔵元はいも焼酎に掛かりきりとなっているため、麦や米の生産を少なくしているという見方が正しいのではないでしょうか。また、いも焼酎で経営が成り立つため、麦や米を無理して仕込んで売りさばかなくても良くなってきたという側面もあると思います。一方では閑散期の対策としての「桶売り」もしっかりと続けており、「県外未納税移出(おけ売り)は0.2%増の6万6000キロリットル」(南日本新聞)とあります。つまり、自社で販売をする米焼酎や麦焼酎を減らした、あるいは鹿児島県外の蔵へいも焼酎の桶売りをした蔵も結構ある、のどちらかということでしょう。個人的な感想としては鹿児島県外へのいも焼酎の桶売りも増えていると見るのが正しいような気がします。

いずれにしても成長は鈍化しています。関係者の皆様におかれましては、ここで気合いを入れ直していただき、ぜひともロックばかりではなくお湯割りで飲める食中酒としてのいも焼酎の良さを普及啓蒙する活動を行ってほしいと思うところです。このままロック一辺倒では早晩焼酎は廃れていきます。いも焼酎は食中酒としてお湯割りや水割りで美味しく飲めるのだ、というもう一段の活動がこれからは重要だと思います。本当に本格焼酎が日本全国の飲食店で根付いて行くにはこれからの舵取りが問われるのではないでしょうか。

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2006年8月 5日

小牧醸造の焼酎をぜひ!

リンク: 豪雨で工場浸水 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
リンク: 小牧醸造株式会社.

先日、九州地方では大水害が発生しました。特に鹿児島県北部ではその被害が大きく、上でリンクしている小牧醸造さんは川内川が氾濫してしまったことで蔵が水没するという大被害を受けました。蔵が水没というのはすなわち土中に埋まっている甕なども全て水没してしまうということであり、生産を再開するにはそれらを一回消毒する必要があります。蔵が蔵の中を消毒するということはどういうことか。蔵にいる有益な酵母菌も全て一回死滅させてしまうということにほかならないのです。これは蔵元にとっては大打撃です。その上、出荷のために倉庫においていた焼酎も全て水没して使い物にならなくなり、さらに偶然にも設備を新しくしたばかりで、新しい機械類も全て稼働しなくなってしまいました。読売新聞の報道などを参考にすると億を超える損害が発生している可能性があります。

小牧醸造さんは非常に先駆的な取り組みを多くされていることで焼酎好きの間では有名です。他の蔵に先駆けて行われた大手酒造メーカー・宝酒造とのコラボレーションや青果用のサツマイモであるベニアズマを使用した「紅小牧」など、その取り組みは賛否両論色々あったのも事実です。

しかし、水害による被害は蔵のせいではありません。私自身は小牧醸造さんとは何にも関わりのない一介の飲兵衛ですが、こんなことで旨い焼酎を造る蔵が潰れてしまっては焼酎好きにとっても大きな損失になると考えています。いつも呑んでいる焼酎を一旦おいて頂きまして、機会がありましたらぜひとも小牧醸造さんの焼酎を購入して下さい。我々遠隔地の飲兵衛が小牧醸造さんの再建を応援するには小牧醸造さんの焼酎を買うことが一番の支援です。現在自社サイトからの通信販売は取りやめておられるようですが、市場には既出荷分が出回っています。例えば「一刻者」は近くのコンビニエンスストアやスーパーで販売されていると思います。これを買うだけでも十分応援になります。また、この蔵が作っている銘柄は公式サイトにも載っていますので店頭で見つけられたらぜひとも購入して下さい。

このBLOGでも小牧醸造さんの今後に注目して、応援していきたいと考えています。

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2006年4月26日

球磨焼酎酒造組合がとジェトロとスコットランド視察

リンク: 球磨焼酎組合「スコッチ」本場にミッション団(06/04/26).

人気が高くなって、海外進出を考えるとまず売らんかなの姿勢が見えてしまうものですが、今回の派遣はなかなか有意義になりそうです。球磨焼酎はWTOでもきちんと保護されたブランド名ですから、製法や原料の独自性は十分持っていると思います。スコッチの良いところを球磨焼酎が元々持っている良い点とうまく「ブレンド」して更に良いものとなってくれれば飲兵衛としては大変に嬉しいところです。

どのような成果が今後出てくるのか楽しみに見守りたいと思います。ところでこの派遣団には繊月さんは参加するのですかね?

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2006年2月20日

平成17年度鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式

平成17酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会各部門の総裁賞代表受賞の蔵が発表されました。は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

  • 甘藷の部……南洲酒造(さつま島美人(25度)(35度)
    ※市場に出回っているさつま島美人は複数の蔵元で蒸留された焼酎の原酒をブレンドしたものですが、鑑評会には各蔵元が個別に出品しています。

  • 黒糖の部……松永酒造場(奄美
    ※市場に出回っている奄美は複数の蔵元で蒸留された焼酎の原酒をブレンドしたものですが、鑑評会には各蔵元が個別に出品しています。

  • 米・麦の部……本坊酒造(屋久の碧玉・麦焼酎)

    受賞された各蔵の皆様おめでとうございました。

    ※二年度前の鹿児島県本格焼酎鑑評会から米の部と麦の部に関しては米の部と麦の部を統合して総裁賞代表受賞を決定しています。

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2006年1月23日

平成17酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会審査行われる

リンク: Aptiva野郎の焼酎日記: 1月20日に飲んだ焼酎 平成17酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会審査.

今年も鑑評会の時期がやってきました。昨年仕込まれた本格焼酎の出来を知ることのできる一年に一回の盛大なイベントです。

ちなみに平成16酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会各部門の総裁賞代表受賞の蔵は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

  • 甘藷の部……薩摩酒造さつま白波
    ※薩摩酒造は各蒸留所から出品されていますが、今回の受賞は頴娃蒸留所開聞蔵。

  • 黒糖の部……朝日酒造(朝日

  • 米・麦の部……焼酎蔵薩州濵田屋伝兵衛(兼重
また、総裁賞代表受賞で表彰状を受け取ったのは黒糖の部で代表受賞をした朝日酒造でした。

今年はどこの蔵が受賞するのでしょうか。楽しみなところです。
※現在、鹿児島県本格焼酎鑑評会は米の部と麦の部を合わせて総裁賞代表受賞を決定しているそうです。誤った記載となり、関係各位にはご迷惑をおかけいたしました。

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2005年12月23日

薩摩と白山に地理的表示

リンク: 「薩摩焼酎」を原産地指定 国税庁告示.
リンク: 清酒「白山」ブランド化。産地指定、国税庁が告示。「他産地品は名乗れません」 .

昨日付の官報で「地理的表示に関する表示基準第二項に規定する国税庁長官が指定するぶどう酒又は蒸留酒の産地を定める件の一部を改正する件」(国税庁告示第三十一号)が告示されました。これにともない同告示の名称が「地理的表示に関する表示基準第二項に規定する国税庁長官が指定するぶどう酒、蒸留酒又は清酒の産地を定める件の一部を改正する件」と改正され、薩摩と白山に地理的表示が認められることとなりました。薩摩は焼酎、白山は清酒に関して適用されることになります

薩摩焼酎と名乗るためには以下のような基準があります。
1.名瀬市・大島郡を除く鹿児島県内で生産されたサツマイモだけを原料にしている。
2.名瀬市・大島郡を除く鹿児島県内で製造から容器詰めまで行っている。
これらの基準によって今後「薩摩焼酎」と名乗ることが出来るのはいも焼酎に限定されます。「薩摩米焼酎」や「薩摩麦焼酎」は名乗ることが出来ません。今後鹿児島県酒造組合連合会では「薩摩いも焼酎」という統一ブランド名を浸透させていくようです。

一方、同時に認定された白山ですが、これは以下のような条件があります。
1.白山市内の地下水を使用する
2.白山市内で醸造から瓶詰めまで行っている。
3.酒造好適米を70%以上精米して使用する、ただし原料米の産地は問わない

今回「白山」を申請していた松任税務署管内の酒蔵で構成する石川酒造組合は、既に前述した条件の下でつくられた清酒に「加賀菊酒」というブランドをつけて展開をしていました。今回、白山が地理的表示として認められたことで「白山菊酒」「加賀白山菊酒」といった統一ブランドを作り、展開していくようです。
ちなみに「加賀菊酒」というのは江戸時代に「幻の銘酒」などと謳われていたものです。加賀の何処でつくられたものか、正確な産地は明らかになってはいませんが、1823(文政6)年に冨田景周という人が書いた「加賀菊酒考」によると金沢説と鶴来説が有力であるとしています。1546年に尾山御坊が金沢に建てられるまでは鶴来の方が大きな街でした。金沢が本願寺から加賀藩に掛けて執政の中心になると金沢の方が大きくなっていきます。こうした経緯から石川酒造組合では菊酒の源を鶴来、つまり現在の白山市と考えており、今回の申請によって、このブランド名をきちんと後世へ継承していこうという考えのようです。
なお、WTOのトリプス協定では蒸留酒とワインのみが地理的表示の保護対象となっているため、現時点では「白山」の地理的表示は日本国内のみの保護にとどまります。今後、国税庁ではトリプス協定で清酒の産地名も保護されるように働きかけを強めていくそうです。

地理的表示がしっかりすれば我々飲兵衛にとっては判断基準が増えるので誠に素晴らしいことだと思います。色々なところでしっかりとした基準を作り、美味しい清酒・焼酎を呑ませて欲しいものですね。

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2005年11月 1日

本格焼酎の日と焼酎ヌーボー

今日、11月1日は「本格焼酎の日」です。いも焼酎は青果品であるサツマイモを使用して仕込まれるため、サツマイモの収穫が本格化する8月くらいから仕込みが始まります。8月頃に仕込んだ焼酎は蒸留と熟成を経て、だいたい11月くらいから飲み頃となります。また、11月1日は10月に出雲での会議を終えた八百万の神が帰ってくる日でもあります。こうした経緯と縁起を担ぐ意味から1987年に11月1日を焼酎の新酒を味わう記念日である「本格焼酎の日」と定めることになったのです。

最近よく聞く「焼酎ヌーボー」ですが、これは多くの場合、その年に仕込まれたいも焼酎の新酒を指すことが多いようです。多くの焼酎が「ヌーボー」「新酒」と付けていますのでわかりやすいと思います。特殊な命名をしている新酒としては桜島年号焼酎本坊酒造)や煮たて田苑酒造)、焼酎初蔵仕込濱田酒造)などがユニークです。

今宵はぜひとも新酒が飲める世界的にも珍しい蒸留酒である本格焼酎を片手に今年のサツマイモの味に酔いしれてはいかがでしょうか。

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2005年10月25日

「薩摩焼酎」指定なるか

リンク: FujiSankei Business i. 総合/鹿児島酒造組合 「薩摩焼酎」、WTO基準で世界へアピール(2005/10/25).

WTOには産地保護の観点からトリプス協定というのが存在しています。この協定は蒸留酒とぶどう酒の産地呼称を保護するための協定です。日本では、球磨・壱岐・琉球の3地域がそれぞれ球磨焼酎・壱岐焼酎・琉球泡盛として保護されています。今回の動きは鹿児島県の焼酎蔵が4番目の指定を目指そうというものです。

現在考えられている案では原料芋の段階から制限を行い、種付け、栽培、収穫、仕込み、貯蔵、出荷まで全て鹿児島県内で行わなければならないという厳しい条件を付けています。これによって、現在問題になっている「この焼酎は中国の冷凍芋を使用したものなのかが判らない」という問題点が解消出来ます。

ちなみに中国産の冷凍芋を使用していても蔵の技術がきちんとしてれば十二分に美味しいレギュラー酒ができることは付記しておきたいと思います。

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2005年7月15日

日本一早いいも焼酎の仕込み

日本一早い焼酎仕込み

先の記事で醸造年度は7月1日からだと申し上げましたが、小牧醸造は醸造年度の元日に仕込みを開始しました。詳しくない方ですと「ふむふむなるほど」と思うだけではないかと思いますが、よくご存じの方は「なんでこんな時期から!?」と不思議になると思います。

この記事を確認してみたところ、鹿児島では6月末くらいから収穫できる「紅さつま」という品種を使った「紅小牧」という銘柄を仕込んでいる風景のようです。

本格焼酎といえば「コガネセンガン」という品種がほとんどでしたが、最近ではこうした「紅さつま」のような別の品種を使うケースが増えており、いも焼酎自体の味わいがかなり広がってきているといえます。私は紅小牧を呑んだことがないのですが、他の紅薩摩を使ったいも焼酎から想像するに香りが高く、はじめはやや酸味があり、徐々に甘みが広がる感じではないかと思います。紅さつま自体は食用としてもおいしいのでぜひ一度ふかし芋で食べてみてください。

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2005年7月 1日

新年度になりました!

新年度になりましたねー!いやいや、寝ぼけてはいませんよ(^^)
実は本格焼酎や清酒の世界では7月1日が新しい年度の始まりなのです。これを酒造年度(Brewery Year)と呼び、「平成17酒造年度」「17BY」などと表記します。
そもそもは10月1日が新酒造年度でした。これは清酒の醸造が新米の出回る10月1日以降に始まることが多く、酒税の徴収や原料米の割り当て(※)を実施するには4月1日始まりでは何かと不便があったためです。
これが技術進歩に伴い、早場米を使用した秋口からの仕込みが始まる様になったため、昭和40年に国税庁によって7月1日を新酒造年度とすることに決まりました。
清酒で「11BY○○純米長期貯蔵酒」などと書かれている物がありますがこれは平成11酒造年度に仕込まれた純米酒ということを示しています。
新年度には果たしてどんなお酒達が仕込まれ、私たちの舌を楽しませてくれるのでしょうか。楽しみです(^^)

(※)かつて日本は厳格な「食糧管理制度」(食管制度)があり、原則として日本国内で生産された米は全て政府が流通管理をしていました。清酒や本格焼酎の醸造も例外ではなく、このような米の割り当てを決定する必要があったのです。

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2005年4月12日

注目を集める粕取り焼酎

伝統技法の復活 粕取焼酎/唐津で~鳴滝酒造

早苗饗焼酎:酒かす蒸留、製法を復元 久留米「杜の蔵」、6月中旬から販売 /福岡

このところ新聞紙上で粕取り焼酎が話題に上ることが増えています。上の記事は朝日新聞なのですぐに読めなくなると思いますが、この件の詳細に関しては九州焼酎芸能ニュースの佐賀でも正調粕取蒸留に取材陣が!正調粕取焼酎 『ヤマフル』蒸留に挑む!で読むことができます。

昨今の焼酎ブームは収束の兆しを見せていますが、焼酎ブームによって、焼酎そのものが持つ文化的な特性にも注目が集まるようになり、こうした粕取り焼酎のような絶滅しかかっていた焼酎まで全国へ記事が配信されるようになったのは喜ばしいことだと思います。ちなみに杜の蔵さんは「吟香露」、鳴滝酒造さんは「ヤマフル」が粕取り焼酎になります。

何事にも注目されるにはいろいろな方の苦労があるわけです。いも焼酎のときは全国に乗せるためにメディア展開をした西川りゅうじん氏や鹿児島の蔵元と大都市の料飲店をつないだ小瀬戸酒店さんが相当に努力をされたと伺っています。

粕取り焼酎に関しては、この記事でも紹介されている鳴滝酒造さんと杜の蔵さん、東京で精力的に酒販店への営業を展開した酒のこばやしさん、サイトで粕取り焼酎の魅力を伝えた「しょちくれけんちゃん」のけんじさんと「九州焼酎探検隊」の猛牛さん、「南ん風」のgoidaさんたちの力は大きかったと思います。

いも焼酎はメディアを利用した展開でしたが、粕取り焼酎は地道な宣伝と足で稼いだ結果、こうして徐々に注目集めつつあるわけですから、これもすごいことだと思います。粕取り焼酎の絶滅は寸前のところで食い止められたと見てよいと思います。関係者の皆様の努力に敬服いたします。

ぜひとも粕取り焼酎、できれば籾殻を混ぜて蒸留した「正調粕取り焼酎」を呑んでみてください。「焼酎通」を自称される皆様、これがうまいと思えるなら、本当の「焼酎通」だと思います(^^)

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2005年3月19日

球磨焼酎を醸す高校が登場!

4月から熊本県球磨郡あさぎり町にある熊本県立南稜高校に2005年4月から「醸造」という科目が新設されます。

そのため、同高校では国税庁から試験製造免許を取得するべく申請を行っておりましたが、3月12日に蒸留設備などが完成したそうです。試験製造免許なので正式な焼酎蔵と呼べるか判りませんが、「南稜焼酎蔵」と名付けたその心意気を買って、球磨焼酎29番目の蔵元と数えたいと思います。

後継者育成を視野に入れた球磨焼酎酒造組合が全面的にバックアップして、ここで造られる焼酎は全て本物になります。また、ここの特色は米も自分たちで生産したものを使用している「純南陵高校産」の焼酎であること。本格焼酎が今後進むべき方向性を締めているようで嬉しくなる話ですね。将来的には更に研究が進められるように東京農業大学との連携を行うことも想定しているそうです。高校で基礎を学び、大学で技術と人脈を発展させ、大いに刺激を受けてさらに美味しくなった球磨焼酎が登場するのもそれほど遠い未来の話ではないようです。

ただ、残念なのは取得している免許が試験製造免許のため、製造された焼酎は基本的に全て廃棄されてしまうとのこと。未来の球磨焼酎の担い手が生産した焼酎を味わうことが出来れば、球磨焼酎の奥深さも判りますし、既存の蔵元も刺激を受けるかもしれません。また、地域活性化という点でも球磨焼酎のラインナップにひと味加わるわけで、大変に素晴らしいことだと思います。特区申請などで上手くこの焼酎を活かすことが出来ないか、ぜひ関係者の皆様にはご検討頂きたいところです。

※この記事の作成にあたっては焼酎盆地というサイトを通じて球磨焼酎の普及に力を入れておられるSASANABA様にご協力頂きました。

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2005年3月13日

焼酎の甲乙逆転も安心できず

本格焼酎・泡盛ブーム 乙が甲を逆転

本格焼酎派としては大変に嬉しいニュースではありますが、本文中に載っている

〇四年の甲類は前年比3・8%増の五十二万五百二十二キロリットル、乙類は17・2%増の五十二万六千五百六十八キロリットル。
という記述を見るといささか不安になります。
徐々に増えていったのであれば、需要にあわせて無理なく伸びているといえるのですが、17%もの伸びということですとブームということで急速に生産量を拡大していると予想できます。そうなると体力に見合わない投資を無理にしてしまって、生産量を増やしたケースもあるでしょう。本格焼酎はブームによって市民権を得ましたから、ブーム終了後に若干停滞したとしても緩やかな成長軌道を描くことは間違いありません。しかし、経営体力にあわない投資をしているとブーム終了後の"踊り場"を過ごすことが出来なくて、最悪の場合は閉鎖などの道を歩んでしまうことも想定されます。
ブームは出来る限り長く続いて欲しいとは思いますが、これらのニュースに惑わされて「まだまだ伸びる」と無理な投資をすることなく、ブーム後にも続けていけるように体力を温存して欲しいと一飲兵衛としては思います。これ以上、美味しい焼酎を造る蔵がなくなってしまわないように……。

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2005年2月11日

平成16酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式

平成16酒造年度の鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式が2月10日に開催されました。各部門の総裁賞代表受賞の蔵は以下の通りです。()内は受賞銘柄。

  • 甘藷の部……薩摩酒造さつま白波
    ※薩摩酒造は各蒸留所から出品されていますが、今回の受賞は頴娃蒸留所開聞蔵。
  • 黒糖の部……朝日酒造(朝日
  • 麦の部……焼酎蔵薩州濵田屋伝兵衛(兼重
  • 米の部……焼酎蔵薩州濵田屋伝兵衛(兼重
また、総裁賞代表受賞で表彰状を受け取ったのは黒糖の部で代表受賞をした朝日酒造でした。受賞された各蔵の皆様おめでとうございました!

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2005年1月23日

本格焼酎のアジア進出で

アジアに広がる焼酎ブーム 日系駐在員から浸透

例によって朝日新聞は記事をあっという間に削除してしまうと思います。そこで上手く引用になるようにしながら記事を紹介したいと思います。

 焼酎ブームがアジア諸国に広がり始めた。日系企業の駐在員から伝わったのがきっかけだが、焼酎や泡盛のルーツは東南アジアという説もあり、現地の人にもなじみやすいようだ。輸出量はまだ少ないが、本場・九州の焼酎メーカーには輸出拡大に向けて急きょ海外部門を設ける動きもある。人気が高いのは日本と同じく芋焼酎だが、日本でも品薄気味なだけに輸出量は少なく、現地では手に入りにくいという。

 ベトナムの首都ハノイにある日系スーパー、ハノイ西友。店の一番奥の棚には、日本国内のスーパーと見間違うほど、焼酎や日本酒などがずらりと並ぶ。900ミリリットルの麦焼酎が日本円で3500円と安くはない。

 それでも「日本レストランだけでなく、最近は現地の人も買っていく」と飲料担当のレイ・ズンさん(26)。酒類の売上高は前年並みだが、焼酎は10%増の勢いという。

 ベトナムに進出した日本企業の04年の投資額は前年の3倍に増えた。政府の途上国援助による道路や橋の建設も続き、駐在する日本人は多い。

 芋焼酎「さつま白波」などを輸出する薩摩酒造(鹿児島県枕崎市)の総生産量のうち輸出は1%未満だが、5年前の3倍に増えた。大半はアジア向け。西一郎商事部長は「現地の人が飲み始めた。とくに東南アジアはブームに近い」と驚く。

 麦焼酎「いいちこ」を造る最大手の三和酒類(大分県宇佐市)は昨春、中国の上海と北京向けに出荷を始めた。初年度は10万本(720ミリリットル入り)の予定で、1年目の出荷量としては過去の米国やシンガポールを上回る。昨夏には専任の海外担当者を設けた。

 鹿児島市の小正醸造も昨年4月に海外事業部を新設。香港など9カ国への輸出に備える。担当部長は「最初は在留邦人向けと考えていたが、中国人も焼酎に注目している」と話す。

 海外進出の背景には、日本市場の先行きへの不安もある。シンガポールなどに麦焼酎を出荷する神楽酒造(宮崎県高千穂町)の荒牧賢二海外事業部長は「少子化の進む日本は市場が縮小する。海外で一番ブランドを築く先行投資の時期だ」と意気込む。

 ただ、アジアでも芋焼酎は入手困難。ベトナムのホーチミン市ですしハウスを経営する中村一郎さん(56)は「芋の人気が高いが、なかなか手に入らない」と困惑気味。雲海酒造(宮崎市)の担当者は「国内でも不足気味の芋は、輸出は無理。海外には待ってほしいというしかない」と話す。

 宮崎県産業貿易振興協会の藤本哲也事務局長は「昨年からアジア向けの焼酎輸出は伸び始めた。清酒に続き、今後も海外市場に注目するメーカーは増える」とみている。 (01/21 21:34)


米国や欧州では「ホワイトスピリッツ」は低級な酒というイメージがあるため、なかなかなじみが無いようですが、アジアで蒸留酒は普通に呑まれていますので、確かになじみやすいと思います。韓国は韓国焼酎、中国は白酒、ベトナムはネップモイなどが有名です。「Shochu」も受け入れてもらいやすいかもしれないですね。

ただ、現在の問題点としてはやはり生産量の問題があるということです。いいちこのような麦焼酎は一年中生産できますし、減圧で出荷するのでそれほど熟成期間もいりませんから、輸出も簡単だと思います。しかし、常圧で醸された米焼酎や麦焼酎はある一定以上の熟成期間が必要になります。また、いも焼酎は生産できる時期が限定されています。そうした理由でなかなか生産量を増やすことが出来ません。こうした数量の限られる本格焼酎が、普通の店舗にも当たり前のようにならびはじめ、国内での消費量自体が伸びていますから、海外へ流すだけの量はないような気がします。それでも何とかやりくりして輸出をするのは、それだけ本格焼酎のメーカーが「ブーム後」にかなりの危機感を持っていることの表れだと思います。もちろん少子化に伴う市場の現象ということもあるとは思いますが、それ以上にブーム後の状況に危機感があると思います。

また、こうした海外進出を実施するのであれば登録商標や生産地指定を今から対策として取り組んでいく必要があるのではないかと思います。本格焼酎は壱岐・球磨・琉球が既にWTOに定められた生産地指定となっています。もし、中国が「琉球風泡盛」というものを出してくれば国際条約に則って対抗することが可能です。ところが、「さつま焼酎」や「日向焼酎」はどの国からでも出すことが可能になっています。ベトナム産の「さつま焼酎」が販売されてもおとがめなしなわけです。出来る限り素早く産地指定を実施し、産地名の保護に取り組むべきだと思います。

本格焼酎の国内供給が回っていない状況で海外進出というのもなかなか難しい選択肢だとは思いますが、まずは大手が進出し、土台を築くのを中小蔵は待っても良いと思います。

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2005年1月19日

焼酎かす処理のあれこれ

三和酒類 焼酎かす処理設備が完成 4月に本格運転

焼酎かすというのは本格焼酎を蒸留したあとに残るもろみのかすなどをさします。これはアルコールが抜けたあとの物質で、畑に蒔くと大変良い肥料になります。もともと粕取り焼酎は清酒かすからアルコールを抜き去り、畑や水田の肥料として利用するために始まったものです。
大手はその処理量が多いため、肥料として出すのではなく、海洋へ投棄していました。焼酎蔵の大部分を占める中小規模の蔵は海洋投棄ではなく、近隣の農家へ分け、肥料として重宝されていました。
ところが昨今の環境保全の動きから海洋投棄が禁止される方向となり、同時に地上への不法投棄を防ぐため、畑への散布も禁止されてしまいました。そのため、現在様々な焼酎蔵が今までただで処理でき、そして喜ばれていた焼酎かすの処理に頭を悩ましているのです。

これは行政が杓子定規に状況を見ないで政策を進めていることをよく示す事例だと思います。焼酎かすがのように処理されているのかということを取り締まればよいわけで、一律にそのままの廃棄を禁止するだけというのは単なる行政当局の手抜きといえましょう。
なにしろ、産業廃棄物として埋め立て処理するしかないのですから、結局は環境破壊につながります。その辺がきちんと理解されず、目先だけを追うとこのようになるという典型的な事例です。

既に動き始めていますが、今からでも遅くないので、一定規模以下の蔵は所定の手続きを経れば近隣の農家へ肥料として頒布することが出来るようにしてはどうでしょうか。それが政治の仕事だと思うのですが。

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2004年12月24日

「本場泡盛」から「琉球泡盛」へ

ラベルは「琉球泡盛」 ブランド確立へ表示方法を統一

沖縄県産の泡盛には現在2つのブランドがあります。

一つは「本場泡盛」です。1983年に沖縄県酒造組合連合会が「泡盛の表示に関する公正競争規約」を結び、沖縄県産の泡盛のみに付けることが出来るようにしたブランドです。
もう一つが「琉球泡盛」です。こちらはWTO加盟国で結ばれている「トリプス協定」に則って、1994年に国税庁から公示された「地理的表示に関する表示基準」と同表示基準の制定に伴って国税庁から告示された「地理的表示に関する表示基準第二項に規定する国税庁長官が指定するぶどう酒又は蒸留酒の産地を定める件」によって設定されたブランドです。やはり沖縄県産の泡盛にのみ付けることが出来ます。
いずれも法令で認められたものとなりますが、今回、沖縄県酒造組合連合会では産地が判らない「本場泡盛」ではなく、「琉球泡盛」という名称を前面に出していこうという政策を打ち出したわけで、ボルドーワインやコニャックといった世界的な銘酒の一歩を踏み出したといっても良いかもしれません。産地に対する消費者の目が厳しくなっていく中で、